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from Germany, 旅が好き、本が好き。

晴れた週末には、ドライブを~ドイツで最も〇〇が美しい町、バート・ヴィンプフェン~

この一週間は、“ドイツから日本へ初めて手紙や小包を送る”というミッションに勤しんでいました。
言語も文化も違うと、手紙一枚送るにも一苦労です。
もう少しスムーズに送れるようになったら、郵便事情についてもまとめたいと思います。

さて、週末です。
今年のドイツはどうやら15年ぶりの暑い夏だったようです。

けれど先週あたりから本格的に季節が進んだように思います。
これまでも、ちょっと涼しくなったかな?というのはありましたが、空の高さや朝晩の空気が一段と秋めいてきました。
ドイツで過ごす初めての秋、きっとあっという間に冬になってしまうので、短い秋を満喫したいと思います。

渡独前「10~4月くらいはずっと寒くて暗いよ」と聞いていたのですが、なるほど確かに、日の出は遅くなり日の入りは早くなり、
そして曇りや雨の日が徐々に増えてきました。

せっかくの土曜日も雨。
お出かけは諦めて、日曜日に託しました。

嬉しいことに、日曜日は見事な晴天。
夫がドイツ人の同僚にオススメしてもらった街へ行ってみることにします。

日本で読んだどんなガイドブックにも載っていなかった(もしくは読み飛ばしていた)、小さな町。

それが今日の主役、Bad Wimpfen(バート・ヴィンプフェン)です。

シュトゥットガルトからは中央駅から電車、車それぞれ約1時間強の距離です。

バート・ヴィンプフェンの見どころは、なんといっても中世の面影をそのまま残す町並み。

ドイツで最もシルエットが美しい町並み、とも言われているそうですよ。

なんとこの町、旧石器時代から青銅器時代にかけて、すでに人が住んでいた形跡があるそうです。
うーん…果てしなく昔すぎて、実感がわきません。

小高い丘(崖?)の上に位置するバート・ヴィンプフェン、すぐ側にはネッカー川が流れています。
古代、隣国フランスからここネッカー川を通り越し、さらにニュルンベルグ方面へと続く道が通っていました。
加えて土が良かったこともあり、古くから栄えていたのですね。

駅付近に車を停めて、散策スタートです。
思わず怯んでしまいそうな急勾配から始まるこの町、なかなかアップダウンが激しい模様。
スニーカーで来てよかった…

足元は、中世へタイムスリップしたかのようなガタガタの石畳。
情緒はあるけれど転ばないように気を付けて…。

でも、下ばかり向いていてはもったいないのがこの町。
見上げると、赤い屋根の小さな塔が見えます。

この塔は「ニュルンベルグの塔」といって、17世紀に起こった30年戦争によって壊滅の危機に瀕したバート・ヴィンプフェンを救済した、ニュルンベルグへの謝意を表した塔なんだそう。

バート・ヴィンプフェンには、「青の塔」「赤の塔」という2つのシンボル的な塔がありますが、現在「青の塔」は残念ながら工事中。
工事をしていなければ、塔に上って町やネッカー平野を一望することもできます。

「赤の塔」は、上の写真の「ニュルンベルグの塔」のすぐ近くにあったようなのですが、私たちは「ニュルンベルグの塔」が「赤の塔」だと勘違いして満足していました。


勘違いは気にせず、散策を楽しみましょう♪

下調べせずに訪れたのですが、毎年8月最終の週末はお祭りがあるらしく、とても賑わっていました。
飲食店以外のお店もほとんどオープンしていて楽しめましたよ。

Zunftmarkt(ツンフトマルクト)と呼ばれるこのお祭りは、クラフトギルドの伝統的なマーケットです。

遠い記憶ですが、“ギルド”って確か、中世ヨーロッパにおける職業団体みたいなものだったような気が。
商人ギルドと手工業ギルドの闘い、みたいなのがあったような気が…。

あぁダメだ…世界史やり直しですね。
でも当時はあまり興味がなかった世界史、今ならとっても興味深く学び直せる気がします!
…気がするだけかもしれませんが。

とにかく、1391年発祥の歴史あるお祭り、手工芸品、ダンス、音楽などを楽しめるようです。
お祭りの中心地、マルクト広場へ吸い込まれる私たち。

しかしそこには「入場料8ユーロ」の文字。
ごめんなさい、歴史も言葉も理解していない私たちには高額に思えてしまい、外から背伸びで雰囲気を味わいました。
(上記のお祭りの説明は、帰宅後調べました…)

今日の目的はお祭りではなく、町を楽しむこと!!


とは言え、お祭りのおかげで伝統衣装や昔の衣装を身に着けた人にたくさん出くわしましたよ♪


色鮮やかな窓枠や伝統的な木組みの家々が、目を楽しませてくれます。
でこぼこ石畳も、見えますでしょうか?


中心部には、青っぽい屋根が美しい教会。


こじんまりしていますが、天井彫刻やステンドガラスの色合いがとても好みでした。
どんなに町が賑わっていても一歩教会へ入ると、少し緊張感のある静寂。
宗教や信仰とは馴染みのない私でも、何か祈りたくなってしまいます。


かわいらしい外観の紅茶屋さんでひと休み。
店主の女性も、この日は素敵な伝統衣装でした。
とても優しくて、たくさんの茶葉を紹介してくれましたよ。

トーストほどの大きさのプラムケーキは素朴で元気が出る甘さ。
このサイズで2,6ユーロ、お安いです。


こちらは行きも帰りも気になったお店。
ショップの隣に工房が併設されており、陶器のガーデングッズやオーナメント、器などがたくさん売られていました。

店内には“シュトゥットガルト公認マイスター”みたいな(全然ドイツ語読めてません)認定状が飾られていて、きっとこの人はまさに現代のクラフトギルドなんだわ!と勝手に興奮。

陶器のつるんとした肌触りとミルクがかったような優しい色味、そしてマイスターなのにお手頃価格、と魅力的♪

どうしても帰国(数年後のことですが…)を考えてしまい即決できませんでしたが、またお迎えにくるかもしれません。

さて、観光地化されていない、中世ドイツの世界観をたっぷり味わえるバート・ヴィンプフェン。
ドイツで最もシルエットが美しい、とあるように、本当の美しさは夕暮れ以降にやや離れて見てみて初めて分かるのでしょう。
ネッカー川の向こう、小高い崖の上に、いくつかの尖塔が浮かび上がる様は、想像するだけで歴史を感じます。

けれど、今の時期の夕暮れは20時頃。
・・・夕暮れまで数時間ありますが、そろそろ明日からの一週間に備えたい私たち。
まだまだドイツ生活に慣れておらず、夫は仕事、私は日常生活に必死なのです…
ドイツで最も美しいシルエットはそれぞれの頭の中で描くことにして、今日は家路につくとしましょう。

夫婦そろってすっかり虜になったこの町、この目で美しいシルエットを見る日がきっと来るはずです。
そのころには、今よりもっとドイツ生活にも余裕が出て楽しめているといいなと願いながら、私たちのガイドブックにまた一つ、素晴らしいドイツの町が刻まれました。

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